歯は、大切。
いつまでも、自分の歯でいたいもの。 江戸時代に、総入れ歯があったそうだ。 「八犬伝」で有名な滝沢馬琴、杉田玄白、本居宣長も入れ歯だったらしい。 今、歯科保健の目標運動で「8020運動」というのがある。 「80歳で自分の歯が、20本以上残るようにしよう!」というもの。 ところで、入れ歯の洗浄剤を薬と間違えて飲んでしまったらどうなるか。 お年寄りの間違いが、結構ある。 中性の入れ歯洗浄剤の中には、漂白剤、発砲剤、緩衝剤、蛋白分解酵素、界面活性剤などが含まれている。 この中で、問題になるのは、界面活性剤と漂白剤。 界面活性剤は、消化管を刺激するので、便をゆるくしたり、お腹が張った様にしたりするが、心配はいらない。 漂白剤の成分は、過ホウ酸ナトリウムというもので、体の中に吸収されると、過酸化水素とホウ酸ナトリウムとに分解される。 ホウ酸ナトリウムは、ホウ酸と同様に、細胞毒性と中枢抑制作用としめす。 どんな症状を示すかというと・・・ 悪心、嘔吐、下痢、腹痛、出血性胃腸炎、頭痛、脱力感、痙攣、昏睡、黄疸、肝浮腫、過呼吸、低血圧、チアノーゼ、発疹、視力障害、聴覚障害など。 症状が出るまでに、数時間かかることがある。 死亡は、発症後5日目位。 では、どの位飲むと中毒を起こすのは6錠位で、致死量は100錠位。 普段、使う1錠や2錠飲んでしまったり、溶かした後の水を飲んでしまったりしても、そう心配はいらないが、中性であることを確認し、できるだけ吐いて、牛乳や水を飲ませて、病院で受診するように。 アルカリ性だと、吐かせてはいけない。 卵白を飲ませて、すぐ病院へ。 同じホウ酸で、ゴキブリ退治用の「ホウ酸だんご」は、入れ歯洗浄剤に比べると、ホウ酸の含有量が多いので危険。 1個でも、致死量に近い量が含まれている。 「ホウ酸だんご」はお年寄りというより、赤ちゃんに注意しないといけない。 床に置いておくようなものなので、はいはい出来るようになって、なんでも口にいれようとするとき、食べてしまう可能性が高い。 赤ちゃんのいる家は、絶対に置いておかないでほしい。 お薬や健康の悩みは、ふくみみの薬局・薬店で、薬剤師にご相談ください。 http://www.fukumimi.net/
by fukumimine
| 2012-05-26 19:20
| 健康
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