「金縛り」にあうという人に会った。
とっても、怖がりな人だった。 どうして、そんなに怖がる人が、怖い目にあうのか気の毒に思えた。 ところで「『金縛り』って、一体なに?」という疑問がわいてきた。 眠りには、レム睡眠と、ノンレム睡眠とがある。 レム睡眠は、体を休める睡眠で、脳は起きている状態に近い。 ちょうどこのとき、夢を見ていることが多い。 レムは、REMと書く。 眼球が急速に動くという意味のRapid Eye Movementの頭文字をとったものらしい。 よく眠っている人の目が、左右にきょろきょろ動いているのを見たことはないだろうか。 少し目が開いていたりすると、ちょっと怖い。 ノンレム睡眠は、脳を休める睡眠で、筋肉は活動できる状態。 このときに、体の再生が行われている。 成人の睡眠の約78%は、ノンレム睡眠状態だそうだ。 人の眠りは、このノンレム睡眠と、レム睡眠の繰り返しから成り立っている。 まず、脳を休め、次に体を休める。 そしてまた、脳を休め、体を休める。 まるで、交代で休みを取りながら、張り込みをしている探偵のようである。 脳さんが休んでいる間、体さんは見張りをし、体さんが休んでいる時は、脳さんが、見張りをするといった具合だろう。 ところが、ストレスや睡眠習慣の乱れなどによって、この絶妙な「コンビネーション」がくずれると、「金縛り」が起こるようなのである。 脳さんが休んでいるのに、ついつい体さんまで休んでしまい、無理やり動き出した脳さんは、悪い夢を思い描いてしまう。 このとき、突然、目が覚めてしまうと、筋肉の緊張は低下しているので、体はすぐに動けないのだ。 悪い夢を見ていたものだから、幻覚のように思え、恐ろしいし、体は思うように動かないし。 どうも、これが、「金縛り」の正体らしい。 「そんな事言ったって、怖いものは怖いの!」と言われたら困っちゃうのだけれど...。 人生の約3分の1くらいは「眠り」が占めている。 それだけに「眠り」に関する悩みも多いし、誤解も多い。 ずっと、眠れなかったら、どうなるでしょう? 答えはまた明日。 お薬や健康の悩みは、ふくみみの薬局・薬店で、薬剤師にご相談ください。 http://www.fukumimi.net/
by fukumimine
| 2012-05-16 14:07
| 健康
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