夏目漱石は、1867年生まれで、40歳の時に「吾輩は猫である」を執筆した。
「吾輩は猫である」の主人公。苦沙弥(くしゃみ)先生は、胃弱で皮膚の色が淡黄色を帯びていて弾力のない不活発な微候を表している。 そのくせ大食で、食べた後にはタカジアスターゼを飲む。 著者である夏目漱石も34歳のロンドン留学時代から胃腸の不調で悩んでいた。 「三四郎」「それから」「門」三部作を書いた43歳頃には胃潰瘍になっており、入退院を繰り返しながら執筆活動をして、ついに49歳で大出血を起こし、生涯を閉じた。 苦沙弥先生が服用しているタカジアスターゼは、夏目漱石が32歳の頃、日本で三共商店(今の三共株式会社)から発売されるようになった。 タカジアスターゼは、高峰譲吉がアルコールの発酵に使っていた麹の原料にムギのふすまを利用することによって発明した消化酵素なの。 デンプンの消化を助ける酵素として、現在でも使われている。 ちなみに高峰譲吉は、世界で最初に見出されたホルモン物質「アドレナリン」を発見した人でもある。 そもそも胃潰瘍とは、食べ物を消化する胃液の強力な消化作用によって、胃・十二指腸の壁の組織が破壊され、失われた状態をいう。 精神的ストレスがあると、神経系の興奮や内分泌線の異常反応によって、胃粘膜の血流障害が起こり、胃粘膜や胃酸など消化液の分泌に過不足が生じる。 それで、攻撃因子が強くなり防御因子が弱くなって、潰瘍ができてしまう。 夏目漱石も随分とストレスがあったのでしょうね。 お薬や健康の悩みは、ふくみみの薬局・薬店で、薬剤師にご相談ください。 http://www.fukumimi.net/
by fukumimine
| 2012-07-16 10:40
| 健康
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